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アイヌの女として美しくありたい-2018年4月19日の「スキドコのラジオ」
更新日:2018年6月18日
最近ラジオ番組やってるんです!1月からですって言うと、
「もう3ヶ月もやってるんですね!」っていう反応になってきて、
まだ3ヶ月だけど、もう3ヶ月というなんとも微妙なラインにいる感じがします。
確かに、4/19の放送で、15回目!!15回もやってるんですね。
ちゃんと成長出来てるかしら...
今回はマレウレウという、アイヌの伝承歌を歌うボーカルグループのメンバー、
マユンキキさんをお招きしました!
ズバッとバサッと話してくれるまゆんさんの話は超面白かったですね!

○2018年4月19日(木)21:00〜「スキドコのラジオ」
ゲスト:マユンキキ(マレウレウ)
好き :いれずみ(アイヌ語:シヌイェ)
まゆんさんとのトーク、めちゃ楽しかった!
まゆんさんの「好き」は、アイヌにつたわるいれずみ「シヌイェ」のお話でした。
放送後、まゆんさんに左手の写真を送ってもらいました。

きっと放送を聞きながら、痛い痛いと思っていた方も多かったかもしれないですが、
痛いの嫌いな人も多いと思うので、さわりだけお話してもらいました。
アイヌのシヌイェは、鋭利な刃物(カミソリなど)で肌を切り、そこに煤(すす)と植物の汁を塗り込んで色を肌にいれていくそうです。
基本的には女性だけのもので、美しさの象徴でもあり、結婚適齢期までにシヌイェを入れるというのが続いてきた文化で、昔は、小学校に入る前くらいからちょっとずつシヌイェを入れるんだそうです。

そんな流れで、「ゴールデンカムイ」の話にもなったんだけど、
(この漫画知っていますか?北海道を舞台に繰り広げられるアイヌ文化色濃い漫画として
注目を集めている「ゴールデンカムイ」)
この中に出てくる、ヒロインのアイヌの少女であるアシリパちゃん、
アシリパちゃんは、作中でこのシヌイェを入れる文化に対して、
「入れ墨は嫌だって言っている女の子もたくさんいる、フチ(おばあちゃん)は古い!」と言っているシーンがありますね。(ゴールデンカムイ第1巻より)
いろんな国、民族によって、美しさの基準が違うこと。
そして、時代によってその基準も変わっていくということですね。
(あれ?まゆんさんがいつも口の周りに入れているシヌイェ(冒頭のプロフィール参照)と、フチが入れているシヌイェの違いってなんなんだろう?)
もう、まゆんさんのこと、シヌイェについて、
このインタビューには全く敵わず、
素晴らしい記事があります。
聞ききれなかったところも山盛り書いてあります!
この記事自体めちゃ面白いのですが、一部だけ【閲覧注意】です!
血が苦手な人は、右下の写真(サイトのスクショ)もシャッと流してください。
でも、まゆんさんの幼少の頃からのお話と合わせて、
実際に材料の調達やシヌイェを入れているところの様子も
美しい写真とともに掲載されています。
今回のラジオを聞いてくれた方には、まゆんさんのキャラクターと合わせて
読んでもらえるんじゃないかなと思いました。
まゆんさんと話をしていると、自分のアイデンティティってなんだろうって
感じさせてくれます。
今ごろ、まゆんさんは阿寒あたりにいそうです。
今日から、いよいよアイヌのシヌイェについての研究調査がスタート。
民族のいれずみを研究している人はいても、
アイヌのいれずみ(シヌイェ)研究している人っていないんだそうです。
文献も少なくて、当時を知る人たちもどんどんいなくなってしまうから、
インタビューによってアイヌの人たちにとってのシヌイェが
どういうものであったかリサーチしていくことも、
それをまゆんさんがやることも、こんなに適任いないだろうという、
すごく素晴らしいことだなと話を聞いてて思いました。
その報告もすごく楽しみで、そのときはまたラジオに来てもらいたい!
面白かったのは、「意味を聞くな!」って話(笑)
Special others&MAREWREWの曲「イヨマンテウポポ」を聞きながら、
その歌詞(フレーズ)はどういう意味があるの?って聞いたら、
いや、意味なんてないから!って。
じゃぁ、ヤーレンソーランってどういう意味?って聞かれたらなんて答える?
って言われて、ほんとーだ!って笑
語感とかリズムとか、響きとか...そんな話ですよね。
アイヌ文化のみならず、私たちは色んなことに意味を持たせたがりですよね...
これにはどんな意味があったんですか?
どうしてこういうスタイルなんですか?
どんな気持ちでやっていますか?
みたいに聞いてしまう。
美術作家に対して、どんな意味がありますか、
どんな気持ちで作ってますか?
見る人に何を感じてもらいたいですかって質問する、
スポーツ選手に対しても同じようなインタビューフォーマットがありますよね。
生きる意味もそうかもしれない。
特に意味がないものや、ただかっこいいからやっているもの、
なんかいい感じだと思ったことなんかを軽く見てしまう傾向は
なんなんだろう。
好きなものを説明するときも、「なんとなくいい」というよりも
理由があった方がかっこいいと思っちゃう。
私は感覚的な人間なので、特に「好き」なものについてあまり説明出来ない。
意味を見出すこと、身体で感じること、どちらも大事に出来るのがいい。
意味を見出す、意味付けするというのは、きっとセールスやプロモーションと
密接に絡んでいそうだな。
体感していない人にどうやって伝えるかの手法の一つとして
これがどれだけいいかを説明するためのものだろうから。
もうひとつは、相手を理解するためのものなんだろうな。
なんで?どうして?っていうのは、その人を知りたい、理解したい(その逆もありそうだけど)という気持ちの現れでもあると思う。
そして、なんとなく簡単にわかった気になれるからかもしれない。
うーん...また引き続き考えていきたいテーマです。
ー1曲目 イヨマンテウポポ Special others&MAREWREW
youtubeにイヨマンテウポポの素材がなかったので、マレウレウが開催している
「マレウレウ祭り2011」の映像をアップすることにします。
毎年開催されている「マレウレウ祭り」100万人での大合唱を目標にしています。
2018年もきっと、TOBIU CAMPで開催されるんではなかろうか。
Special othersの動画を検索していたら、道民にフックしそうな
PVがあったので、リンク貼ってみます!
そして、やっぱり2曲かけられずだったのですが、
まゆんさんに選んでもらっていたもう一曲。
Prince - I Wanna Be Your Lover
冒頭で成長できているだろうかと書きましたが、
今回の放送は、過去最っ高にかっこ悪い終わり方をしておりまして、
終わっていった瞬間、「アポヨポヨポヨ」か「アッチョコロントン!」って感じでした。
ぜひお楽しみください(T_T)
衝撃すぎて、やってしまったという後悔より面白さの方が強くて、
ゲストのまゆんさんと一緒にしばらく爆笑してました。
相当わたし、キョトンとしていたんじゃなかろうか...(苦笑)
初めてメッセージいただいた方もいて、嬉しかったです!
色んな風につながっていけたらいいなぁと思っています。
引き続き、どうぞよろしくお願いします!
来週は、いよいよ、今回の展示で大変お世話になりました、
札幌のデザイン会社 COMMUNE代表 上田亮さんです。
お楽しみに!
そして、赤れんがテラス5階眺望ギャラリー「テラス計画」で開催されている
「好きを分解する」展、今日が折り返し。あと会期半分となりました。
イベントが詰まってきたので、追ってご報告いたします!
ぜひ会場にお越しいただけたら嬉しいです。

スキドコプロジェクト第一弾企画展
「好きを分解する」展
2018年4月8日〜5月6日(日)まで
赤れんがテラス(札幌市中央区北2条西4丁目)5階
眺望ギャラリー「テラス計画」